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ヒエヒエ相場な今だからこそ本質的な学びはいかが?『決定版 ビットコイン&ブロックチェーン』【PART1】

 『なぜ先進国の金融機関が揃ってブロックチェーンを研究するのか。
  ブロックチェーンの周辺で起こっている変化を観察すれば、
  次の時代のビジネスの覇権を握る国が見えてきます。
記事著より引用

最近、めっきり相場ウィジェットを見る回数が減っています。

価格が下目停滞※主観ですがwしていてつまらないですからね。


うん、ひじょーにつまらない!


こんなときは相場の細かい動向を追うのではなくて、
もっと巨視的に仮想通貨自体の基礎を学んでいったほうが良い気がしています。


…あ!そもそも投資資金が無いの忘れてました!w


ゴホンゴホン、えー訂正します。


短期の相場には突っ込む資金が無く参加ができないので、仕方なく長期目線の勉強をしていこうと思います!w


今回の勉強本はコレだ!↓↓


ということで、こんばんは、アラサラ(@datu_syachiku)です。

アクセスいただきありがとうございます。感謝します!

さっそくいってみましょう!

1.この本の見どころ=「はじめに」を読んでください!

本書はブロックチェーンのはじまりの存在であるビットコインを対象に、正しく仕組みを知り、知ることで未来の可能性や選択肢を明確にしていこうとする目的で書かれています。

目次を見ればわかります。

はじめに
第1章:ビットコインはどうやって動いているのか
第2章:仮想通貨は電子マネーと何が違うのか
第3章:仮想通貨の分裂

第4章:ブロックチェーンエコノミーの時代へ
第5章:仮想通貨は貨幣なのか 
終 章:主導権をめぐる競争は始まっている

 
ほら色を変えた部分が仮想通貨・ビットコインの技術的な解説項目です。


続いては、「はじめに」からの引用をご覧ください↓↓
 

『仮想通貨はブロックチェーンで動いているのに、なぜ仮想通貨には未来がなくて、ブロックチェーンはもてはやされるのでしょう。』


『ブロックチェーンに対する社会の反応は、インターネットの初期を見るようです。』


『ブロックチェーンは発想の斬新さにおいて、あらゆるビジネスアイデアの宝庫です。』


『なぜ先進国の金融機関が揃ってブロックチェーンを研究するのか。
 シリコンバレーの企業が再び次世代の首都となるべく動き出しているのはなぜか。~
 ブロックチェーンの周辺で起こっている変化を観察すれば、次の時代のビジネスの覇権を握る国が見えてきます。』


(スマートコントラクト:自動契約執行の機能から)
『地球上のすべての知的生命体が契約当事者となりうるような、
 これまでに人類が経験しなかった完全なる契約自由の世界が実現しようとしています。
 まさしくパンドラの匣が開かれたと表現するのにふさわしい現象です
 これほどの変化というのは、世界の歴史をみても何度も起こっていません。
 銀行制度が確立されて遠隔地とのビジネスが可能になった時代や、ヨーロッパ諸国が新大陸の資源を金貨や銀貨で買い漁った大航海時代にも匹敵します。』

 

どうでしょう著者がワクワク、エキサイティングしている姿が浮かんできませんか?
f:id:john03584970:20180609162937p:plain
※本著とは何の関係もございません


著者はブロックチェーンは確実な技術革新であり、世界の歴史を見通しても類を見ないほど文明社会に変化をもたらすと主張します。


あ、ちょっと注意ですが、発刊がすでにそこそこ仮想通貨の認知が広がった2018年4月のためか…『仮想通貨の分裂や分岐がおきたとき』や『スマートコントラクトの仕組みが』といった前提知識が無いと読みづらい部分があったりするんです。
でもま、聞きかじり程度の私でも問題は無かったのでご安心あれ。


ともかく、ブロックチェーンの革新性を過去の歴史を含めた大局観で本質的に追求するのがこの本の「見どころ」と言えるでしょう!

2.仮想通貨は電子マネーとどこが違うの?

告白するとわたくし仮想通貨と電子マネーの境界線がイマイチわからないんですよね…

みなさんはどうですか?
きっと「違いを説明して」と言われたら困る人も多いのではないかと思います。


そんなテーマを学べるのが第2章!


結論、その境界線はキーワード=「転々流通性」にあるらしい!


”てんてん”…流通性…なんだかカワイらしい言葉ですねw

キーワードは”転々流通性”


転々流通性とは「不特定の者に譲渡が繰り返せるかどうか」

つまりやり取りをしている同じ媒体を繰り返し使い回せるかどうかの違いです。


もうちょっと詳しく電子マネーと仮想通貨を比べて考えてみます。

電子マネーの場合

電子マネーはある人が支払いを終えた後に、それを受け取った人はそのまま使い回すことができないのが基本ですよね。

例えば、私がちょこっと立ち寄ったコンビニでガムと飲み物をスイカ(Suica)で買いましたと。そのコンビニが、私から得たスイカ(Suica)をそのまま使って別の仕入れや設備投資(スイカ決済ができるものがあるとして)なんかの決済に使い回すことはできないということです。


[決済者 ⇛〈電子マネーA〉⇒ 受け手 (⇛ 発行元へ)]


図のように一方向的であり、また受け手が得た電子マネーは発行元へ帰結するのが普通です。


つまり電子マネーは
・一方向的にやり取りする
・発行元に帰結される 特性
を持っています。


では仮想通貨の場合はどうでしょう?

仮想通貨はというと…

仮想通貨はみなさんご存知の通りですが、

[決済者A ⇛〈通貨A〉⇛ 受け手A]  に留まらず、


[決済者A ⇛〈通貨A〉⇛ [受け手A=決済者B] ⇛〈通貨A〉⇛ [受け手B=決済者C] ⇛〈通貨A〉⇛ [受け手・・・]


というふうに「通貨A」は異なる受け手&決裁者間でもいくらでもやり取りができますよね。


例えば「取引所から板取引で手に入れたMONAコインを、応援のために絵師に投銭した」

 ①取引所Zaif ⇛1MONA⇛ 私
 ②私     ⇛1MONA⇛ 絵師


この中ではZaifから得たMONAも、私が投銭したMONAも同じMONAです。


こうした[決済者 ⇚通貨⇛ 受け手]双方向で繰り返すことができることを「転々流通性がある」と言うのですね。


また、同時にそれぞれのやり取りに発行元・管理者が介在していないのも特徴。


つまり仮想通貨は、
・双方向にやり取りできる
・発行元にいちいち帰結しない という特性
があります。


そういう意味で仮想通貨は現金(法定通貨)と同じ特性がありますね。



しかーし!


問題は次。


この「転々流通性が無い電子マネー」はなんと日本産の特性であって、

他国産電子マネーには「転々流通性がある」電子マネーがある!?!
 

転々流通性がある電子マネーとは!?

電子マネーの定義を覆すようですが、実際あるんです。

それは言わずとしれた中国のモバイル決済アリペイ(アリババ)やウィチャットペイ(テンセント)です。

おまけ:「アリペイ」など中国の電子マネー市場について調べた

中国は言わずとしれたキャッシュレス社会です。

ちゃんとした店だけでなく市場に沸く「露店」でもモバイル決済ができる。日本で言えばお祭りの屋台で電子マネー決済ができてしまうカンジですかね?

そんな露店をやっているような年齢が高い方々でも当たり前にノンキャッシュな決済を日常に取り入れているのが中国の現状です。現金主義の日本と比べてエラい違いがありますね。


中国がいつの間にそんな先進的な状態になったのかというと、そもそも一昔前にクレジットカードのインフラが整備されず普及しなかったお陰とされています。

クレジットのような現金より便利な決済方法がインフラとして普及していない中で、クレジットよりもより便利なモバイル決済が登場したんですね。当然、クレジットの普及をすっ飛ばしてモバイル決済の普及がグッと進んでいったワケです。

一方の日本は曲がりなりにもクレジットが普及してきていますから、これをぶち壊して新しい決済を取り入れるにはコストがかかりすぎてしまうんですね。


で、この”モバイル決済”がつまりアリペイ(アリババ)であり、ウィチャットペイ(テンセント)。中華系電子マネーなワケです。


アリペイは世界最大の決済事業!

アリババは中国最大のネットショップ”タオバオ”を擁しており、ここで使われるアリペイ中国のモバイル決済市場600~1000兆円の約50%
300~500兆!!のシェアを握る世界最大の決済事業
 とされています。


しかも、電子マネーにも関わらず決済で受け取った受け手がそれをそのまま別の決済に使い回すことができてしまうんです!


出た!てんてん流通性!


つまり、例えば上↑↑で露店の話をしましたが、

[決済者Aさん ⇛[中華系電子マネーA]⇛ 露店=決済者Bさん ⇛[中華系電子マネーA]⇛・・・]というカンジ。え?図にしたほうが解りづらいって?w


結論、中華系電子マネーは異なる受け手&決裁者間でもいくらでもやり取りができてしまうんです!


あら便利!!


ただしこのアリペイ、中国の法定通貨「元」を「銀行に預金」しなければ使い始められないとのこと。日本のスイカ🍉も前もって「円でチャージ」して初めて使えるようになるので、先払い制という点では共通しているみたいですね。

【参考にさせていただきました:どこが違う?仮想通貨と電子マネー | べんごしNOTE


つまり、中華系電子マネーの特性は、
・双方向にやり取りできる
・発行元には帰結する、というより管理者がいる
ということですね。


これらの特性を踏まえて分類すると…

実は中華系電子マネーは「中央型仮想通貨」になるんだそうな


電子マネーなのに仮想通貨!?!!


どいうことやねん!w


こらへんはまだ世界共通で定義されておらず、これからの領域のようですね。
ただ黎明期であることがよくわかりますし、決済市場が変化のうねりにあることがよくわかりました!

蛇足:中国の仮想通貨「規制」はモバイル決済市場からの圧力か

これまで見てきたとおり中国のモバイル決済のことを”中華系電子マネー”と捉えること自体が誤りかもです。


法定通貨(元)依拠なのは電子マネー的です。

アリババが管理しているから「分散型」でもないし、故に「ブロックチェーン技術」も用いてないんですが。


だからって仮想通貨じゃないとは言えないということですね。

だって、さいきん話題のXRPや、次世代ブロックチェーンのTangleを用いたと言われるIOTA(MIOTA)なども立派な仮想通貨ですし


…ぼんやり思ったんですけど、
管理者がいて法定通貨に依拠しているけど、どこでも即時決済ができ、テンテン流通ができる電子媒体が既にあるんだから国内市場においては十分に便利ですよね。


中国では法定通貨の役割を代替する便利なものが既にある、で、インフラも整っている

コレって中国国内に限って言えば、仮想通貨とはバチバチの競合ですよね。

「あ、いつぞや中国が目くじら立てて仮想通貨取引を禁止したのはそういうことか!」と。

この記事を書いていて気づけたんですが、
これから世界の趨勢を見るときには、中国国内でのモバイル決済 VS 仮想通貨の戦いを観察しておくことも大事なんだと思いました!

ブロックチェーンとはそもそも何ものか

『何をもってブロックチェーンと呼ぶかという定義の外延は、ブロックチェーンの要素技術はなんであるかという議論と密接に関連します。
 新しい技術の定義論は、どのような実装が登場するかに依存して流動的です。
 したがって、分析軸の妥当性についても、実装例を吟味しながら、仮設と検証を繰り返していくべきです。』

 

結論をそう置きつつも、本書では以下のように「分析軸」を指し示しています。それは、

市場型かどうか


典型例として①パブリックブロックチェーン②コンソーシアムチェーンを比較します。


※取引の正しさを担保する一般ノードとマイニング報酬を最大目的としたマイナーのバランスが巧妙に設計され、
事実9年あまり稼働できているビットコインのプルーフ・オブ・ワーク(Proof of Work、PoW)は十分に歴史的価値がある。

①パブリックブロックチェーンとは

取引検証システムのプルーフ・オブ・ワーク(PoW)に必要な膨大な電力資源 

⇛ 非社会的? それとも必要なコスト?

②コンソーシアムチェーンとは

取引検証はローテーション(当番制) 

⇛ 誰かを信頼せねばならず、非中央集権的で本末転倒?
  ※ビットコインに代表されるパブリックブロックチェーンに比べて技術自体が閉じられていて性能判定が進みづらい

次の覇権を誰が取るのか?

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ブロックチェーンによって変革していく次なる世界を制するのは誰か。

これからは、仮想通貨を制し、サービス基盤(プラットフォーム)を創出すれば、法整備に影響力を持つハズ。

特に仮想通貨とそれを媒介にしたサービスプラットフォームを組み合わせた者が覇者になるのだ、と筆者は言います。


最後にポエムを書いて締めましょう!

本を読んでいて考えた未来のこと


なんやかんやと最近、ITの巨人が対国家単位(の規制)と摩擦を起こしています。

これからのブロックチェーンが一般化された世界では、国家の枠組みは影響力を減らし、新たな主体が生まれ出てくることが予想されます。

私は考えます。


その世界での主体は、国家に取って代わる現在の企業のようなものか、それとも分散化された個々人の集積で調和した新しい社会なのでしょうか。


みなさんはどう考えますか?


記事をお読み頂きありがとうございます!
感謝します!