落合陽一『日本再興戦略』は仮想通貨民をワクワクさせる本
『こうした揺さぶりに、新勢力は、負けてはいけないのです。そして、新勢力側が勝利するためにも、ビットコインを世界でもっとも多く保有する日本人が、率先してビットコインを守らないといけないのです。』落合陽一
- 「ビットコインって、バブルが終わったとか、投機だとか言われているけど本当にそうなの?」
- 「ブロックチェーンがスゴい技術だって言われているけど、実際何がスゴいの?」
- 「そもそもこれから未来の社会(世界)がどうなっていくかわからないし不安」
そんな人に薦めたいのがこの『日本再興戦略』(落合陽一)。
こんばんは、ユートです。
仮想通貨民をワクワクさせてくれる本をご紹介します!
仮想通貨は、社会をアップデートする大事な存在
本を手にとったきっかけ
チマタで話題沸騰、「現代の魔法使い」との異名を持つ落合陽一さんですが、『日本再興戦略』と題してこれからの社会(世界)の見通しを語っています。
きっかけは落合陽一さんのことが気になって本を手に取ってみたんですが、中を開けてみると仮想通貨民がワクワクするような内容が盛りだくさんでした!
ところで落合陽一ってどんな人?
落合陽一さんはが世間からも注目が集まったのはあの情熱大陸での放映からです。
ワタシが彼に興味を持ったのも情熱大陸から。
まぁ”カレーチューチュー”↓↓ばかり印象に残っていますがw
落合陽一は多彩。一言では表せないほど広範な活動家
落合陽一さんのことを一言で表現できる人はいないのではないか……と思うほど多岐に活動されています。
研究者として筑波大学に属し、メディアアーティストとよくわからん冠を付け、著作家として『日本再興戦略』ほか多数出版してヒットさせ、最近ではTVなどメディアにも出演し、Twitterにあげる写真は趣味とは言えないレベルだし、まだ31才だし2児の父だし、見た目は一見冴えないようなんだけど、働きすぎでそのうち死ぬんじゃないかってくらい一生懸命だし…。
見た目から入りガチなワタシ。ショージキ初見の印象は悪かったんですが、彼のことを知るようになって彼の存在感・活動量・活動の幅に圧倒されるようになりました。
たくさんのファンとともにアンチが生まれる理由がよくわかるとても魅力的な方です。
さて、本題です。
第4章 日本再興のグランドデザイン
見て欲しいのは「第4章」です。
以下に「第4章」の段落を列挙します。
仮想通貨が出てくるのは真ん中あたりですが、「4章」は通して読んでみてください。日本の未来に明るい希望を感ることができる内容になっています。
第4章の段落一覧
・人口減少・高齢化がチャンスである3つの理由
・ゲートのない世界へ
・アジアにロボットを売りたい放題
・機械と人間の融合が進む
・日本は機械親和性が高い
・ブロックチェーンと日本再興
・日本はトークンエコノミー先進国
・地方自治体によるICOの可能性
・ICOは新しい「国の形」をつくる戦略
・シリコンバレーによる搾取の終わり
・世界VSカリフォルニア帝国
・ビットコインの未来を占う「3つの問い」
・人類史上稀有なチャンス
この本は決して「仮想通貨」や「ビットコイン」をメインテーマにした本ではありません。
が、”ブロックチェーン、トークン、ICO”など、仮想通貨の関連ワードはバンバン出てくるようになっています。
落合さんは”日本再興の切り札”は『ロボットや自動運転』であり、『ブロックチェーン』であると強調しています。
また、問題視されることが多い「人口減少や少子高齢化」も一転チャンスであると説きます。
なぜ人口減少・少子高齢化がチャンスなのか
・人口減少は機械化・AI化との棲み分けを比較的容易にする
”打ち壊し運動、ラッダイト運動”の危険が少ない
・課題先進国としてソリューションを海外へ輸出できる
”日本は世界の高齢者にとっての楽園”
・教育に集中投資できる
などを理由として挙げ、
『社会システムの中で、少子高齢化と人口減少についてはテクノロジーで対処していくことができるので、何の問題もありません。』
これだけ明快に危機感ではなく、希望を示した説明を聴いたことがありません。
ちょ~ぅ元気が出ました!
仮想通貨以外の部分はざっくりこんなカンジ
・画像認識・顔認証による改札・ゲート
・AmazonGo コンビニの自動化
・サポートテクノロジー、パーソナリゼ―ション
・ロボット、AIとの親和性は歴史的、文化的に高い
仮想通貨・ブロックチェーンが変える未来
『これからの世界を考えるときに、すべてのものにトークンで価値づけを行って、その価値を信用する人だけで成立するトークンエコノミーが存在することこそが、通貨制度になると思います。』
『ブロックチェーンやトークンエコノミーをうまく生かすことで、日本は国の形、社会の形、仕事の形を世界に先んじてアップデートすることができます。』
落合氏はアップデートという語にこのような意味を込めています。
『我々は革命といった急激な変化は苦手ですが、改革や革新は得意です。日本をアップデートしていくという発想を持てばいいのです。』
そして、
『僕は、「ブロックチェーン・オブ・エブリシング(BoE)」と呼んでいますが、今後、あらゆる領域にブロックチェーンを広げていくことが日本再興のために重要です』
でこれ↓も大事
ブロックチェーンは何と戦うのか?
『トークンエコノミーの受益者負担、自給自足という考え方に僕は強く賛同しています。なぜなら、それがあれば、グローバルなプラットフォームによる搾取を防げるからです。』
…
これは完全に盲点でした…
Amazonプライムすげー!
Google翻訳べんりー!
アップル製品かっけー!
踊っていました
踊らされていました
それが悪いということではなく、現状を俯瞰的に認識できていなかったことが私にはショックでした。
『日本は「景気がよくなったのになかなか賃金が上がらない」と騒いでいますが、その根本的な理由は、デジタル商品のほとんどがシリコンバレーのプラットフォーム経由で扱われているからです』
『すでにカリフォルニア州は、GDPでいうと世界6位の規模にあります。
イタリア経済より大きいのです』参考:カリフォルニア州、世界6位の経済規模に(東洋経済オンライン)
つまり、
”いま世界の中心はシリコンバレーであり、カリフォルニア帝国だ
しかし、シリコンバレー発プラットフォーム社会であり、カリフォルニア帝国の支配する植民地社会に甘んじていてはダメだ”
ということです。
だからこそブロックチェーンベースのサービスで、
『ビットコインが中央銀行という仲介者を不要にしたように、シリコンバレーのプラットフォームを不要にするのです。』
また、
・先行例として「VALU」や発売して間もないが名著と評される『お金2.0』の著者:佐藤航陽氏が代表を務める「タイムバンク」
・”デジタルな通貨”として、TSUTAYAポイント、ANAマイレージなどの実用例
・今後、地方自治体のふるさと納税のアップデート版としてのトークンエコノミー化 ⇔ 中央政府の夜警国家化
しかしながら、トークンエコノミーの基盤である”仮想通貨”が揺れている。
通貨として取引される機能ではなく、
単なる投機の道具としてしか機能しなくなってしまうのではないか。
最後に問題提起をします。
ビットコインの未来を占う3つの問い
1.「実世界で本当に使うのか」
2.「本当の非中央集権とは何か」
3.「オールドエコノミーとの戦いに勝てるか」
少し長いですが、最後の一文を引用します
『オールドエコノミーとは一言で言うと、ウォール街の投資銀行です。
~中略~
今、オールドエコノミー勢の攻めに、新しい勢力は押され気味です。仮想通貨の世界に、仮想通貨法という面倒くさい規制が導入されましたし、投資銀行はビットコインの市場に投機マネーを流入させて、相場を混乱させています。こうした揺さぶりに、新勢力は、負けてはいけないのです。そして、新勢力側が勝利するためにも、ビットコインを世界でもっとも多く保有する日本人が、率先してビットコインを守らないといけないのです』
あなたはどう思いますか?
興味が湧いた方は著書をご覧ください。
記事をお読みいただきありがとうございます。
感謝します!